紙芝居12枚目
前のページへ
次のページへ
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
語り
12/21ページ
 これも偏えに先生の御陰と、代表者が心ばかりのお金を包んで先生を
江戸の邸に訪れました。しかし先生は、それをどうしても受け取りません。
 漁夫は困った揚句、金包を置いて立ち去ろうと致しますので、先生は
「それ程迄に言われるなら」といって快く受取り、それをすぐにまた返して
「お前達が道ならぬことをしたのも、つまり貧乏なからだ。
これは国へ帰って御代官にでも預けなさい。
そして利息を積み上げ、不漁の日でも続いて困った時の備えにするよう」
と言って渡されました。
 漁夫達はないと思った一命は助けられ、人の道を教えられ、その上厚い情をかけられて
先生を神様の再来と感泣し、涙ふきふき国へ帰り御恩報じを誓いました。

紙芝居の最初へ