日本の絵画を分けるテーマとして、人物画・山水画・花鳥画が上げられます。花や鳥たちが描かれた花鳥画は、日本でも昔から愛された画題です。自然の中に描かれ、江戸時代の文人画家たちも好んで描きます。
当館では、展示の核として、幕末に活躍した渡辺崋山を取り上げ、これまでも崋椿系の画家の作品・資料群を概観する展覧会として、平成17年(2005)に「19世紀の迫真に出会う〜渡辺崋山・椿椿山が描く人物画」、平成23年に「江戸後期の新たな試み〜洋風画家谷文晁・渡辺崋山が描く風景表現」を開催しました。今回、崋山・椿山が最も多く描いていたと考えられる花鳥や動物をテーマとして、崋椿系絵画の集大成を飾る展覧会として企画展を開催します。全国の崋椿系作品の優品を一同に集結し、華麗な美をご鑑賞ください。
10月11日(金)午後1時30分 崋山会館(入場無料)
演題/「近世の花鳥画をさぐる〜写生という視点から」
講師/秋田県立近代美術館館長・尚美学園大学大学院教授 河野元昭氏
講師/当館副館長
9月22日(日)・10月6日(日)
いずれも午前11時〜 要観覧料
9月19日(木)午後6時30分〜 茶席100円・アトラクション
渡辺崋山筆●
蘆汀双鴨図(文化11年、常葉美術館蔵)、一掃百態図(文政元年、重要文化財、田原市博物館蔵)、翎毛虫魚冊(天保9〜12年、栃木県指定文化財、草雲美術館蔵)、絵事御返事(天保11・12年、重要文化財、田原市博物館蔵)、黄雀窺蜘蛛図
椿椿山筆●
名花十友図(天保11年、上野記念館蔵)、足利遊記(山形県指定有形文化財、天保13年、山形美術館蔵)など50冊の縮図冊
小田野直武筆●
鷺図、牡丹に蝶図など約100点を展示