展示作品リスト

■ 渡辺小華

※表記無しは全期間展示


番号 指定 作品名 作者・資料区分 員数 制作時期 西暦 所蔵 展示室 前期 後期
1   長春富貴 渡辺小華 1幅 嘉永2年 1849 田原市博物館 企画2  
2 市文 御側日記 田原藩資料 1冊 嘉永4年 1851 田原市博物館 企画2    
  市文 御玄関置帳 田原藩資料 1冊 慶応4年 1868 田原市博物館 企画2 場面替 場面替
  市文 御用人方日記 田原藩資料 1冊 慶応4年 1868 田原市博物館 企画2    
  市文 御玄関置帳 田原藩資料 1冊 明治2年 1869 田原市博物館 企画2 場面替 場面替
  市文 御家事日記 田原藩資料 1冊 明治2年 1869 田原市博物館 企画2    
  市文 家諜 田原藩資料 1冊 明治3年 1870 田原市博物館 企画2    
  市文 日記 田原藩資料 1冊 明治7年 1874 田原市博物館 企画2    
3   受天柏禄図 渡辺小華 1幅 嘉永5年 1852 田原市博物館 企画2  
4   桃家春帖 太白堂編 3冊 嘉永6年・安政2年・不明 1853・1855 田原市博物館 企画2 場面替 場面替
5   海鶴遐齢図 渡辺小華 1幅 安政元年 1854 豊橋市美術博物館 企画2  
6 市文 漂民聞書 田原藩資料 5冊 安政2年 1855 田原市博物館 参考    
7   渡邉立墓石稿本 渡辺小華 1枚 安政3年 1856 個人蔵 企画2    
8   花卉図 渡辺小華 1幅 安政5年 1858 個人蔵 企画2  
9 参考 書画展観録 稲田文笠編 1冊 安政5年 1858 豊橋市中央図書館橋良文庫 参考 出品
なし
 
10   ヒポクラテス像 渡辺小華 1幅 安政6年 1859 田原市博物館 企画2  
11   江戸現在広益諸家人名録 須原屋佐助版 1冊 文久元年 1861 田原市博物館 企画2    
12   黄粱一炊図 渡辺小華 1幅 文久2年 1862 田原市博物館 企画2  
13   天中麗景之図 渡辺小華 1幅 文久2年 1862 田原市博物館 企画2  
14 三重県文 西蝦夷日誌初編 松浦武四郎著 1冊 慶応元年 1865 松浦武四郎記念館 企画1    
15 三重県文 秋草図 渡辺小華 1幅 慶応2年 1866 松浦武四郎記念館 企画2  
16   蘆荻葦鵞図 渡辺小華 1幅 慶応2年 1866 掛川市二の丸美術館 企画2    
17 三重県文 松浦武四郎宛書簡 渡辺小華 1巻 慶応2年 1866 松浦武四郎記念館 企画1    
18   國色天香図 渡辺小華 1幅 江戸時代後期   個人蔵 企画2  
19   西園雅集図 渡辺小華 1幅 江戸時代後期   田原市博物館 企画2  
20   巖石図 渡辺小華 1幅 慶応3年 1867 古橋懐古館 企画1    
21   梅花図 渡辺小華 1幅 慶応3年頃 1867頃 古橋懐古館 企画1    
22 三重県文 菊図 渡辺小華・村田香谷・富岡鉄斎・太田垣蓮月合作 2幅 明治2年 1869 松浦武四郎記念館 企画2    
23 三重県文 扇面寄書小襖 渡辺小華ほか合作 1面 明治2年 1869 松浦武四郎記念館 企画1    
24   田原藩大参事・権大参事任命書控 田原藩資料 2枚 明治2年 1869 田原市博物館 企画2    
25   霜楓図 渡辺小華 1幅 明治時代初期   田原市博物館 企画2  
26   黄雀覗蜘蛛図 渡辺小華 1幅 明治時代初期   田原市博物館 企画2  
27   菖蒲図 渡辺小華 1幅 明治時代初期   個人蔵 企画2  
28   蘭画 渡辺小華 1幅 明治時代初期   個人蔵 企画2  
29   河骨水鶏図 渡辺小華 1幅 明治時代初期   個人蔵 企画2  
30   瀧図 渡辺小華 1幅 明治時代初期   古橋懐古館 企画2  
31 三重県文 里芋図 渡辺小華・小野湖山賛(明治19) 1幅 明治時代初期   松浦武四郎記念館 企画1  
32 三重県文 墨梅図 渡辺小華・鷲津毅堂賛 1幅 明治時代前期   松浦武四郎記念館 企画2  
33   獨鶴梳_図 渡辺小華 1幅 明治3年 1870 嘯月美術館 企画1  
34   雲龍図 渡辺小華 1幅 明治3年 1870 平野美術館 企画2    
35   豊橋四時襍詠 関根痴堂著・渡辺小華挿画 1冊 明治3年 1870 田原市博物館 企画2    
36 三重県文 東蝦夷日誌四編 松浦武四郎著 1冊 明治3年 1870 松浦武四郎記念館 企画1    
37   花鳥図 渡辺小華 1幅 明治4年 1871 豊橋市美術博物館 企画1  
38   崋山筆売茶翁像模写 渡辺小華 1幅 明治時代前期   個人蔵 企画2    
39   楠正成像 渡辺小華・頼支峰賛(明治11年) 1幅 明治時代前期   個人蔵 企画2  
40   観音図 渡辺小華 1幅 明治時代前期   個人蔵 企画1    
41 三重県文 西蝦夷日誌六編 松浦武四郎著 1冊 明治5年 1872 松浦武四郎記念館 企画1    
42   花鳥図屏風 渡辺小華 六曲一双 明治5年 1872 田原市博物館 特別・企画1    
43   八清図 渡辺小華 1幅 明治時代前期   古橋懐古館 企画1  
44   梅花画讃 渡辺小華 1幅 明治時代前期   個人蔵 企画1    
45 参考 水引幕(有松町) 渡辺小華原画 1枚 明治6年頃 1873頃 有松町 参考 出品
なし
 
46   牡丹図 渡辺小華・小野湖山賛(明治7年) 1幅 明治6年 1873 豊川閣妙厳寺(豊川稲荷) 企画1    
47   遠江風土歌 渡辺小華・立志社近藤巴太郎発行 1冊 明治6年 1873 田原市博物館 企画2    
48   竹崖図屏風 渡辺小華 六曲一隻 明治7年 1874 豊橋市二川宿本陣資料館 企画1  
49   蔬果図 渡辺小華 1幅 明治7年 1874 豊橋市美術博物館 企画1    
50   渉園九友図 渡辺小華 1幅 明治7年 1874 豊橋市美術博物館 企画1    
51   四君子之図 渡辺小華 1幅 明治時代前期   個人蔵 企画1  
52   蓮池白鷺之図 渡辺小華 1幅 明治8年 1875 豊橋市美術博物館 企画1  
53 三重県文 馬角斎茶余 松浦武四郎編 1冊 明治9年 1876 松浦武四郎記念館 企画1    
54   花禽十二帖 渡辺小華 1冊 明治10年頃 1877頃 田原市博物館 企画1 場面替 場面替
55   竹石図 渡辺小華 1幅 明治10年頃 1877頃 常葉美術館 企画1    
56   墨竹之図 渡辺小華 1幅 明治10年頃 1877頃 個人蔵 企画1  
57   煙草棉花写生図 渡辺小華 1幅 明治10年頃 1877頃 田原市博物館 企画1    
58 三重県文 撥雲余興 松浦武四郎編 1冊 明治10年 1877 松浦武四郎記念館 企画1    
59   海辺の松図 渡辺小華 1幅 明治時代前期   個人蔵 企画1    
60   水墨花卉四愛之図 渡辺小華 1幅 明治11年 1878 個人蔵 企画1  
61   画帖 渡辺小華 2冊 明治時代前期   豊橋市二川宿本陣資料館 企画1 場面替 場面替
62   牡丹に孔雀図 渡辺小華 二曲一双 明治12年 1879 西圓寺 企画1    
63   渉園九友図 渡辺小華 1幅 明治12年 1879 個人蔵 企画1  
64   鶴松竹 渡辺小華 3幅 明治12年 1879 個人蔵 企画1  
65 三重県文 尚古杜多 松浦武四郎編 1冊 明治12年 1879 松浦武四郎記念館 企画1    
66   一掃百態図   1冊 明治12年 1879 田原市博物館 常設    
67   蘆汀群蟹図 渡辺小華 1幅 明治13年 1880 個人蔵 企画1  
68   月下宿鳥之図 渡辺小華 1幅 明治13年 1880 個人蔵 企画1  
69 三重県文 庚辰游記 松浦武四郎著 1冊 明治13年 1880 松浦武四郎記念館 企画1    
70   湖山消閑集 小野湖山著・渡辺小華挿画  2冊 明治13年 1880 田原市博物館 企画2    
71   綿花雉子之図 渡辺小華 1幅 明治14年 1881 個人蔵 企画1  
72   松図屏風 渡辺小華 二曲一隻 明治14年 1881 個人蔵 企画1  
73   四君子帖 渡辺小華原画 2冊 明治14年 1881 田原市博物館 企画2 場面替 場面替
74   老圃秋容図 渡辺小華 1幅 明治14年頃 1881頃 豊橋市美術博物館 企画1  
75   書簡(広中鹿二郎宛) 渡辺小華 1巻 明治時代前期   個人蔵 企画1 場面替 場面替
76   花鳥図 渡辺小華 1幅 明治時代前期   宮内庁三の丸尚蔵館 企画1  
77   紅紫牡丹之図 渡辺小華 1幅 明治10年代後期   個人蔵 企画1  
78   芙蓉双鷺図 渡辺小華 1幅 明治10年代後期   個人蔵 企画1    
79   談彩後稼秋卉図 渡辺小華 1幅 明治15年頃 1882頃 個人蔵 企画1  
80   枯木竹石之図 渡辺小華 1幅 明治15年頃 1882頃 個人蔵 企画1    
81   黄粱一夢之図 渡辺小華 1幅 明治15年 1882 個人蔵 企画1  
82 三重県文 撥雲余興 二集 松浦武四郎編 1冊 明治15年 1882 松浦武四郎記念館 企画1    
83   蓮池翡翠 渡辺小華 1幅 明治16年 1883 個人蔵 企画1  
84   羇旅漫録(一名馬琴道中記) 曲亭馬琴著・渡辺小華挿絵 1冊 明治16年 1883 田原市博物館 企画2    
85   鶏に蟷螂図 渡辺小華 1面 明治17年頃 1884頃 宮内庁三の丸尚蔵館 企画1  
86   柳香飛燕図 渡辺小華 1幅 明治17年 1884 田原市博物館 企画1  
87   蔬菜図 渡辺小華 1幅 明治17年 1884 墨田区 企画1  
88   一掃百態図   1冊 明治17年 1884 田原市博物館 常設    
89   花卉虫類冊 渡辺小華 1冊 明治時代前期   田原市博物館 企画1 場面替 場面替
90   東洋絵画叢誌 東洋絵画共進会   明治17年〜 1884〜 田原市博物館 エントランス    
91   老松図 渡辺小華 1幅 明治18年 1885 墨田区 企画1  
92   花鳥図 渡辺小華 1幅 明治18年 1885 墨田区 企画1  
93   妙義山真景之図 渡辺小華 1幅 明治19年 1886 個人蔵 企画1    
94   松図 渡辺小華 1幅 明治18年 1885 個人蔵 企画1  
95   渡邊小華先生四十九歳写照   1枚 明治20年 1887 田原市博物館 企画1    
96   白蓮図 渡辺小華 2面 明治時代前期   平野美術館 企画1    
97   蚕之図 伝渡辺小華 1枚 明治時代前期   個人蔵 企画1    
98   水墨四君子冊子 渡辺小華 1冊 明治時代前期   田原市博物館 企画1 場面替 場面替
99 三重県文 火用心袋 渡辺小華絵 1個 明治時代前期   松浦武四郎記念館 企画1    
100   宮城杉戸絵下図 渡辺小華 1幅 明治20年 1887 個人蔵 企画1    
101 参考 雪中南天図 渡辺小華 2面 明治20年 1887 宮内庁 参考 出品
なし
 
102 参考 寒菊図 渡辺小華 2面 明治20年 1887 宮内庁 参考 出品
なし
 
103 参考 朝顔図 渡辺小華 2面 明治20年 1887 宮内庁 参考 出品
なし
 
104 参考 紫薇花図 渡辺小華 2面 明治20年 1887 宮内庁 参考 出品
なし
 
105   龍之図 渡辺小華 1幅 明治20年 1887 田原市博物館 企画1  
106   小華印譜 崋山会編 1冊 明治43年 1910 田原市博物館 企画1    
107   小華肖像 渡辺華石 1枚 年代不明   田原市博物館 企画1    
108 市文 渡辺小華印顆         田原市博物館 企画1・2    

渡辺小華 (1835〜1887)
渡辺崋山の二男として江戸麹町田原藩邸に生まれました。崋山が田原池ノ原で亡くなった時にはわずかに7歳であったため、父崋山からの影響は多くはありませんでした。その後、弘化4年(1847)13歳の小華は田原から江戸に出て、椿椿山の画塾琢華堂に入門し、椿山の指導により、花鳥画の技法を習得します。嘉永4年(1851)、江戸田原藩邸で世子三宅康寧のお伽役として絵画の相手を命じられました。安政元年、絵の師椿山が亡くなると、独学で絵を勉強します。同3年、江戸在勤の長兄立が25歳で亡くなったため、22歳で渡辺家の家督を相続し、30歳で田原藩の家老職、廃藩後は参事の要職を勤めました。明治維新後、田原藩務が一段落すると、田原・豊橋で画家としての地歩を築き上げました。第1回内国勧業博覧会(明治10年)、第1回内国絵画共進会(同15年)に出品受賞し、明治15年(1882)上京、開塾し、中央画壇での地位を確立していきます。花鳥画には、独自の世界を築き、宮内庁(明治宮殿)に杉戸絵を残すなど、東三河や遠州の作家に大きな影響を与えましたが、53歳で病没します。

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■ 渡辺崋山

※表記無しは全期間展示


番号 指定 作品名 作者 員数 制作時期 西暦 所蔵 備考 展示室 前期 後期
1 重美 牡丹図 渡辺崋山 1幅 天保12年 1841 田原市博物館   特別    
2 重美 壬午図稿 渡辺崋山 1冊 文政5年 1822 田原市博物館 如山印押印 特別 場面替 場面替
3 重文 自決脇差 東播士祐國 1口 文政年間   田原市博物館   常設    
4   秋容野蟀図 渡辺崋山 1幅 天保年間   田原市博物館 如山印押印 特別    

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■ 椿椿山

※表記無しは全期間展示


番号 指定 作品名 作者 員数 制作時期 西暦 所蔵 備考 展示室 前期 後期
1   蔬果図 椿椿山 1幅 嘉永2年 1849 田原市博物館   特別    
2 重文 小集図録及び書簡 椿椿山 1幅 天保11年 1840 田原市博物館   特別    
3   放生図 椿椿山 1幅 天保13年 1842 田原市博物館 椿華谷と双幅 特別    
4 市文 琢華堂門籍人名 椿椿山 1冊 文政7年〜嘉永3年 1824〜1850 田原市博物館 弘化4入門 特別 場面替 場面替
5   過眼掌記 第四十八 椿椿山 1冊 嘉永2〜3年 1849〜1850 田原市博物館   特別 場面替 場面替
6   過眼掌記 第五十 椿椿山 1冊 嘉永4年 1851 田原市博物館   特別 場面替 場面替
7   過眼掌記 第五十一 椿椿山 1冊 嘉永4年 1851 田原市博物館   特別 場面替 場面替
8   過眼掌記 第五十三 椿椿山 1冊 嘉永7年 1854 田原市博物館   特別 場面替 場面替
9 重文 渡辺崋山像 椿椿山 1幅 嘉永6年 1853 田原市博物館   特別    
10 重文 書簡(渡辺家宛) 椿椿山 1巻 嘉永年間   田原市博物館   特別 場面替 場面替

椿椿山(1801〜1854)
名は弼、字は篤甫、椿山・琢華堂・休庵などと号した。江戸に生まれ、父と同じく幕府槍組同心を勤めるとともに、画業・学問に励んだ。平山行蔵(1760〜1829)に師事し長沼流兵学を修め、また俳諧、笙にも長じ、煎茶への造詣も深かった。画は、はじめ金子金陵に学び、金陵没後、同門の渡辺崋山に入門、また谷文晁にも学ぶ。ヲ南田の画風に私淑し、没骨法を得意として、明るい色調の花卉画及び崋山譲りの肖像画を得意とした。

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■ 渡辺如山

※表記無しは全期間展示


番号 指定 作品名 作者 員数 制作時期 西暦 所蔵 備考 展示室 前期 後期
1   花鳥図 渡辺如山 1幅 天保2年 1831 田原市博物館   特別  
2   画帖 渡辺如山 1冊 天保2年 1831 田原市博物館   特別 場面替 場面替
3   展観録 渡辺如山 1冊 天保3年 1832 田原市博物館   特別 場面替 場面替
4   客坐縮臨 渡辺如山 1冊 天保3年 1832 田原市博物館   特別 場面替 場面替
5   渡辺如山縮本 渡辺如山 1冊 天保年間   田原市博物館   特別 場面替 場面替
6   水墨春秋図 渡辺如山 1幅 天保6年 1835 個人蔵   特別    
7   青蓮堂之記 渡辺如山 1幅 天保6年 1835 田原市博物館   特別  
8   芍薬之図 渡辺如山 1幅 天保6年 1835 田原市博物館   特別    
9   水僊花図 渡辺如山 1幅 天保7年 1836 個人蔵   特別    
10   花卉図屏風 渡辺如山 六曲一双 天保7年 1836 豊橋市美術博物館   特別 半双(右) 半双(左)
11   柳枝小禽図 渡辺如山 1幅 天保年間   個人蔵   特別  
12   芍薬・白梅図 渡辺如山 2幅 天保年間   個人蔵   特別  
13   梅花長春図 渡辺如山 1幅 天保年間   田原市博物館 明治9年小華賛詩 特別    
14   蓮図・書 渡辺如山 2幅 天保年間   田原市博物館   特別  
15 市文 渡辺如山印顆         田原市博物館   特別    

渡辺如山 (1816〜1837)
如山は崋山の末弟として江戸麹町に生まれた。名は定固(さだもと)、字は季保、通称は五郎、如山または華亭と号す。兄崋山の期待に応え、学問も書画もすぐれ、将来を期待されたが、22歳で早世した。14歳から椿椿山(1801〜54)の画塾琢華堂に入門し、花鳥画には崋山・椿山二人からの影響が見られる。天保七年刊行の『江戸現在広益諸家人名録』には、崋山と並んで掲載され、画人として名を成していたことが窺われる。文政4年(1821)崋山29歳の時のスケッチ帳『辛巳画稿』には六歳の幼な顔の「五郎像」として有名である。

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■ 椿華谷

※表記無しは全期間展示


番号 指定 作品名 作者 員数 制作時期 西暦 所蔵 備考 展示室 前期 後期
1   雪芦孤雁図 椿華谷 1幅 天保12年 1841 田原市博物館   特別  
2   五瑞之図 椿華谷 1幅 天保13年 1842 田原市博物館   特別  
3   放生図 椿華谷 1幅 天保13年 1842 田原市博物館 椿椿山と双幅 特別    
4   帰去来図 椿華谷 1幅 弘化元年 1844 個人蔵   特別  
5   楊柳海棠双雀図 椿華谷 1幅 嘉永元年 1848 個人蔵   特別  
6   牡丹子母猫図 椿華谷 1幅 嘉永2年 1849 田原市博物館   特別    
7   掌記 二 椿華谷 1冊 嘉永年間   田原市博物館   特別 場面替 場面替
8   荷款掌記 椿華谷 1冊 嘉永年間   田原市博物館   特別 場面替 場面替
9   過眼掌記 椿華谷 1冊 嘉永3年 1850 田原市博物館   特別 場面替 場面替
10   柳桃之図 椿華谷 1幅 江戸時代後期   個人蔵   特別  
11   瀑布松小禽之図 椿華谷 1幅 江戸時代後期   個人蔵   特別  
12   蚕桑図 椿華谷 1幅 江戸時代後期   個人蔵   特別    
13   椿椿山像画稿 椿華谷 1幅 江戸時代後期   田原市博物館   特別    

椿華谷 (1825〜1850)
椿山の長男として生まれ、名を恒吉といった。椿山が崋山の弟如山を弟子にしていたように、幼くして華谷は崋山に入門した。華谷という号は15歳で与えられたと言われている。如山が崋山と共に田原藩主三宅康直(1811〜93)の日光祭礼奉行に随行したりして一人立ちすると、華谷は椿山の画技を得るべき人物であった。崋山の友人で番町の学者椿蓼村の娘を妻に迎え、一女をもうけた。残念ながら、椿山に先立ち、26歳で亡くなった。

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