田原市博物館|夏の企画展 川崎のぼる〜汗と涙と笑いと〜展

2016年 7月9日(土)から9月4日(日)まで

開館時間 午前9時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 毎週月曜日
※ただし、7/18(月・祝)は開館し、7/19(火)は休館します。
入場料 500円(400円)、小・中学生無料
( )は20人以上の団体料金。
7/9(土)展覧会初日は午前10時30分開催の
開会式終了後、無料公開。
主催 田原市博物館、中日新聞社
後援 愛知県教育委員会
→ 展示作品リストはこちら

1966年、「巨人の星」の連載が『週刊少年マガジン』で開始された。梶原一騎が原作を書いた父と子の相克を軸にした野球マンガは、少年誌で実力を発揮し始めた若手漫画家・川崎のぼるが作画を担当し、努力と根性によって弱者が強者に打ち勝つという日本の高度経済成長期における価値観と合致したことから、瞬く間に人気マンガへと成長する。

「巨人の星」(1966〜71年連載)では劇画で培ったシリアスかつ実験的な描写に筆をふるった川崎だが、翌年には「いなかっぺ大将」(『小学一年生』〜『小学六年生』1967〜70年代前半連載)で、新たに〈笑い〉の側面を開花させる。その後も「荒野の少年イサム」〔原作:山川惣治〕(『週刊少年ジャンプ』1971〜74年連載)、「てんとう虫の歌」(『小学一年生』〜『小学六年生』1973〜75年連載)など、アクションや家族愛まで様々な作品を世に送り出し、70年代末からは青年誌にも活動の場を広げ、幅広い題材を描き分ける確かな技術は今なお高く評価されている。

本展覧会では、大阪で貸本漫画家としてデビューした初期の作品から、上京と前後して劇画作家たちと交流した青春時代、スポーツや西部劇をテーマとし、アニメ化もされた作品など、戦後マンガ史と共に歩み、現在は熊本に拠点を移した川崎のぼるの約60年にわたる画業をふりかえる。

関連行事

トークショー

7月9日(土) 午前11時〜
川崎のぼる、ビッグ錠(佃竜二)、南波健二
※入場無料

展示解説

7月24日(日)・8月21日(日)
いずれも午前11時〜
講師:田原市博物館 副館長
鈴木利昌 ※要入場券

川崎のぼる(1941〜)

大阪市出身。少年時代は両親の出身地である長崎に疎開、中学卒業後、1957年『乱闘炎の剣』(単行本)でデビュー。数度の上京と帰阪を経て、63年上京。67年第8回講談社児童まんが賞(「巨人の星」)受賞。68年第14回小学館漫画賞(「いなかっぺ大将」、「アニマル1」)受賞。78年第2回講談社漫画賞(フットボール鷹」)受賞。2003年に熊本県菊池郡へ移住。現在は同地にて絵本作家として活動。

「てんとう虫の歌」  小学館『小学五年生』、『小学六年生』1974年頃

「巨人の星」(原作:梶原一騎)  講談社『週刊少年マガジン』1966年23号(C)梶原一騎・川崎のぼる/講談社|「大平原児」  集英社『少年ブック』1964年2月号

「神変阿修羅剣」  カラー扉 金竜出版社  1957年

「荒野の少年イサム」(原作:山川惣治)カラー表紙  集英社『週刊少年ジャンプ』1973年47号

「フットボール鷹」  講談社『週刊少年マガジン』1977年43号

「岩石おばさんとホー」(作:福田章)カラー原画  小学館  2007年

「ムサシ」(原t作:小池一夫)  小学館『週刊少年サンデー』1977年20号