田原市渥美郷土資料館 企画展 端午の節句

作品リストはこちら

開催日 2007年4月28日(土)〜5月27日(日)
開館時間 午前9時〜午後5時 (入館は午後4時30分まで)
休館日 5月1日(火)・7日(月)・14日(月)・21日(月)
観覧料 無 料
主 催 田原市渥美郷土資料館
展示解説 入場無料 5月5日(土)午後1時30分〜 田原市博物館担当学芸員による展示説明です。

いつの時代も変わらない人々の子どもへの想い

鎧兜飾り

鎧兜飾り 渥美郷土資料館蔵

座敷幟

座敷幟(昭和6年−1931−)
渥美郷土資料館蔵

五月人形「兜差」

五月人形「兜差」(昭和50年代)
渥美郷土資料館蔵

 5月5日の端午の節句(こどもの日)は、3月3日の上巳の節句(ひな祭り)と並び、わたしたちに親しみの深い祝い日です。一般的に5月の節句は男の子、3月の節句は女の子の祭りとされ、現在でも健やかな子どもたちの成長を祝う日として全国各地で盛大に行われてます。

 端午の節句の歴史は古く、古代中国では、この日を悪日として、災厄や病魔を払うための諸行事が行われていました。こうした風習が奈良時代に我が国に伝わり、平安時代には天皇を武徳殿に迎えて「菖蒲酒の宴」が催され、群臣には「薬玉」、天皇には「粽(ちまき)」が献じられるようになりました。そして群臣たちは、この日菖蒲がつけられた冠をかぶるという習わしがあったとされています。これは、菖蒲が薬草として香りが強く、その香りにより邪気を祓うものとされてきたからでありました。やがて鎌倉時代になると、武家社会の間では、菖蒲が「尚武」に通じることから尊ばれるようになりました。江戸時代となり、武家社会が成熟すると、5月5日を男子の節句とし、幟(のぼり)や鎧兜、武者人形などが男の子のいる家々で飾られるようになりました。さらに明治時代以降には、こうした習慣が一般の家庭でも盛んに催されるようになり、絵幟や鯉のぼり、祝凧があげられ、粽や柏餅などの贈答が行われるようになりました。

 また、東三河地方から静岡県、神奈川県にかけての地域では、端午の節句の頃に凧あげをして子どもの誕生を祝う「初凧」と呼ばれる行事があります。田原市内においても、この頃になると初節句(満1歳)を迎える男子の健やかな成長を願って大きな絵凧をあげて祝う風習があり、昭和の初め頃までは、旧泉村を中心とする石神、伊川津、江比間や野田、赤羽根、田原方面で盛んに行われていました。現在、田原市無形民俗文化財に指定されている「田原凧けんか凧合戦・初凧」は、こうした風俗習慣に由来するものです。

 今回の企画展では、「端午の節句」をテーマとして取り上げ、子どもの誕生とその後の健やかな成長に対する時代を越えた人々の願いを検証します。

※会期中、作品の展示替があり、掲載資料の一部が展示されていない場合があります。

紙鷲画帳

紙鷲画帳(明治10年 -1877年-)御厨野文庫蔵


田原市渥美郷土資料館
〒441-3695 愛知県田原市古田町岡ノ越6番地4
TEL:0531-33-1127 FAX:0531-34-1010
URL:http://www.taharamuseum.gr.jp

交通案内
JR・名鉄「豊橋」駅から豊橋鉄道渥美線乗車
「三河田原」下車、豊橋鉄道バス伊良湖本線乗車
「福江」バス停下車、徒歩15分
(田原市役所渥美支所敷地内)
田原市渥美郷土資料館:地図
田原市博物館/〒441-3421 愛知県田原市田原町巴江11-1 TEL:0531-22-1720 FAX:0531-22-2028
URL: http://www.taharamuseum.gr.jp