春の企画展「岡田式静坐法」と「創造」の営為  中原悌二郎と 岡田虎二郎 自然の理法・悌二郎をめぐる作家達

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開催日 2007年3月24日(土)〜5月13日(日)
[3月24日(土)は開会式のため午前11時から一般公開となります]
会場 田原市博物館
休館日 毎週月曜日
※ただし、4月30日は祝日のため開館し、5月1日は休館します。
※3月20日〜3月23日までは展示替のため、休館します。
開館時間 午前9時〜午後5時 (入館は午後4時30分まで)
観覧料 一般700円(560円)小・中学生無料
( )内は20名以上の団体割引料金です。

◆中原悌二郎と岡田虎二郎

岡田虎二郎(1916年)

岡田虎二郎
(1916年)

 深い自然観照から生まれた幾つかの作品が、「現在でも日本の具象彫刻の傑作」と評される彫刻家中原悌二郎は、親友で近代洋画界を代表する洋画家の中村彝と共に、岡田虎二郎が主宰する、東京日暮里・本行寺での「静坐会」に参坐し始めました。明治45年でした。
 岡田は愛知県田原に生まれ、全国の偉人を訪ね歩いて、様々な思想や哲学を学びました。アメリカに遊学後、自らの経験から感得した自然の原理を基に、独自の静坐・呼吸法を創案しました。この静坐法は一世を風靡し、皇族・学者・実業家など、1万人を超える多様な帰依者を持つに到りました。
 しかし、岡田が48歳で急逝すると、多くの人は静坐から離れていきましたが、悌二郎は、死の直前まで静坐を続けました。悌二郎は、静坐法に深く共感し、その影響は彼の思想と創造の営為にも及んでいたと思われます。

 本展は中原悌二郎の未公開の素描も含めた、作品92点と、彼が評価したロダン・荻原守衛などの代表作を展示して、悌二郎の造形思想をたどると共に、岡田虎二郎に係わる資料を併陳して静坐法の実相を紹介し、相互の関係を明らかにしようとするものです。

「行乞老人」(1918年)
「行乞老人」(1918年)
「若きカフカス人」(1919年)
「若きカフカス人」(1919年)
「平櫛田中像」(1919年)
「平櫛田中像」(1919年)

◆作者紹介

中原悌二郎 中原悌二郎
1888(明治21)年北海道釧路に生まれる。9歳で旭川の叔父の養子となり、画家を志して17歳で上京。21歳彫刻に転じ23歳から静坐会に参坐。27歳のとき日本美術院研究所彫刻部に入り、彫刻の研究に没頭。彫刻の本質と普遍性を具えた名作を残すも、32歳にて病没。近代日本彫刻史上最も重要な作家の一人。


荻原守衛「坑夫」

大岡澄雄 「夕照 伊良湖水道」
オーギュスト・ロダン
「考える人」

※他に悌二郎をめぐる作家達として朝倉文夫・佐藤朝山・鶴田吾郎・堀進二らの作品、
岡田虎二郎関係資料として虎二郎のデスマスク・自筆の書などを展示します。

◎平櫛田中「酔吟行」(1914年)呉市立美術館蔵
◎オーギュスト・ロダン「着衣のバルザック」(1897年)呉市立美術館蔵
◎石井鶴三「中原悌二郎氏像」(1916年)茨城県近代美術館蔵
◎中村 彝「中原悌二郎像」(三重県立美術館蔵
◎中原悌二郎「憩える女」(1919年)愛知県美術館蔵
◎戸張孤雁「くもり」(1917年)碌山美術館蔵
◎中原悌二郎「平櫛田中像」(1919年)井原市立田中美術館蔵
◎荻原守衛「坑夫」(1907年)長野県信濃美術館蔵
◎中原悌二郎「若きカフカス人」(1919年)新潟大学蔵
◎中原悌二郎「行乞老人」(1918年)東京藝術大学蔵
◎保田龍門「風景」(1918年)和歌山県立近代美術館蔵
◎中村 彝(つね)「静物」(1919年)茨城県近代美術館蔵
◎オーギュスト・ロダン「考える人」(1880年)新潟県立近代美術館蔵
◎高村光太郎「手」(1918年)台東区立朝倉彫塑館蔵

主催:田原市博物館・中日新聞社
後援:愛知県教育委員会 企画−Art Office TAIAN

平櫛田中「酔吟行」 石井鶴三「中原悌二郎氏像」 戸張孤雁「くもり」 高村光太郎「手」
平櫛田中「酔吟行」 石井鶴三「中原悌二郎氏像」 戸張孤雁「くもり」 高村光太郎「手」

◆パネルディスカッション

日時:4月28日(土)午後1時から
講師:愛知県美術館企画普及課長 木本文平 氏ほか
会場:崋山会館 【入場無料】

◆ギャラリートーク

日時:4月1日(日)、4月29日(日)午前11時
講師:当館学芸員
会場:田原市博物館 【要観覧料】

◆静坐体験

日時:4月15日(日)午後1時30分〜3時
会場:池ノ原会館 【参加料 300円】

田原市博物館/〒441-3421 愛知県田原市田原町巴江11-1 TEL:0531-22-1720 FAX:0531-22-2028
URL: http://www.taharamuseum.gr.jp