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野菊図
のぎくず |
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立原春沙/江戸時代後期 |
可憐な野菊の下を三匹のアユが泳いでいる。気品がありながら、慎ましやかな優しさも感じられる。それは崋山の画の鋭さを反映しつつ、女性の画家であるからではなかろうか。また、色使いから谷文晁(1763〜1840)や椿椿山(1801〜54)の影響を受けているであろう。
春沙は絵に生涯を捧げることを決心し、縁談を断った、と言われている。また、月琴にも長じていたようである。きっと芯のある奥ゆかしい日本女性であっただろう。 |
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員数:一幅
材質彩色:絹本着色
法量(cm):99.9×32.0
平成12年購入 |
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